2009年5月14日木曜日

やね

4月11日から13日にかけて新潟の松代町に研究室のメンバー全員で行ってきました。
作品に登場する集落の家屋を越後らしいものにするため、数件見学させていただきました。
今回はその内の一件を紹介します。

この物件の用途は公民館ですが、屋根の上にトタン貼りのボリュームが乗っかっています。
ボリューム内部の空間はどうなっているのかと気になるところですが、中身は何も有りません。ただ屋根勾配を大きくすることで冬場の雪下ろしの手間を省くために増築されたそうです。
この物件は松代町が積雪量の多い地域であることと過疎化で人でが足りずに雪下ろしができなくなっているという状況をよく表しています。

それにしても、古い家屋の屋根形状にピッタリ合わせて増築しているところがにくいです。



2009年5月8日金曜日

出展作品を紹介します


2009年越後妻有トリエンナーレに出展する作品の概要を説明します。
このインスタレーションは松代の風土・景観・生態系を再発見するためのスケール変換装置です。松代の特徴的な家屋をデフォルメし、紫陽花の咲く公園内に点在させます。
すると模型の窓を通して見る風景が新しい発見と体験をもたらし楽園へと誘います。

上の写真が4月11日時点の敷地です。この場所はトリエンナーレの拠点である農舞台から松代城に向かう途中の紫陽花と菖蒲が咲く公園です。元々、棚田だった場所のようで適度に高低差のある公園内を歩くうちに松代城、池、棚田、松代の町並みなど様々な景色を楽しむことができます。
僕らのインスタレーションは遠くからは存在に気づかないくらい小さな小人の集落「つまり楽園」を作ることになります。1/24の縮尺の人と集落を設置することで普段見過ごしてしまいそうな植物や昆虫は巨大なものに感じられるはずです。
上の写真だと土筆がものすごく巨大に見えませんか?
逆に小人たちの家屋の窓を通して見る松代の景色は模型のように縮小されて感じられるような不思議な体験をしてもらえるのではないかと思います。